親知らずの抜歯

親知らずの抜歯は必要か

親知らずを残しても問題ないケース

親知らずが上下そろってはえていて、上下がしっかり咬み合っている場合は、抜歯しなくても可能です。また、歯茎の中に完全に埋まっていて周囲の歯に悪影響をおよぼしていない場合も、抜歯する必要はありません。
ただし、親知らずは歯ブラシが届きにくい場所にあります。むし歯や歯周病になりやすいので、しっかりクリーニングしましょう。

親知らずを残すメリット

将来的に他の歯がダメになった時に、親知らずを役立てることができます。

  • 歯を移植して使う
  • 一つ手前の歯がダメになった時に、矯正で動かして使う
  • 一つ手前の歯がダメになった時に、ブリッジの支えとして使う

親知らずを抜いたほうがいいケース

  • 親知らずが重度のむし歯や歯周病にかかった
  • 親知らずがあることで、周囲に傷や炎症を引き起こした
  • 親知らずが隣の歯を強く押している
  • 親知らずが咬合に悪影響をしている

親知らずを抜いたほうがいいケースに当てはまる場合、早めに歯医者にかかりましょう。
症状が悪化し、場合によっては不正咬合や顎関節症を引き起こしてしまう場合があります。
特に、女性は妊娠中に抜歯や麻酔をすることは難しくなりますので、ご注意ください。

親知らずを抜歯する際の痛みについて

術中の痛み

局所麻酔をするため、痛むことはほとんどありません。

術後の痛み

術後、麻酔が切れてから1,2日間痛みがでます。
難症例で歯茎を切開した場合などは、痛みが3,4日間~1週間程度出る場合もあります。
基本的には、鎮痛剤でコントロールします。
あまりに痛みがひどい場合は冷却ジェルなどで軽く冷やすのも有効ですが、冷やしすぎるとかえって治りづらくなってしまいます。

親知らずを抜歯する流れ

1、事前の診察・検査

院内にCT完備

親知らずとお口全体をみて、抜歯の必要性を判断します。
抜歯は不安に思う方も多いですが、当クリニックでは患者さんの話をしっかり聞き、十分に説明します。
必要な場合は大学病院に紹介いたします。

2、抜歯

局所麻酔をして、抜歯をします。
ダメージの少ない手術で早期回復を目指します。
痛み止めと抗生剤を処方します。

3、抜糸

抜歯から約1週間後、問題なければ抜糸します。

抜歯・術後の注意点

禁止事項

抜歯当日は、激しい運動・入浴・お酒・たばこ・強くゆすぐことは控えてください。
また、患部を冷やしすぎると治りが悪くなりますので、ご注意ください。

お薬について

痛みと腫れを抑えるために、痛み止めと抗生剤を処方します。

患部について

歯の抜いたところは、血が溜まり、それが固まって治っていきます。
患部を指や舌でさわる、頻繁にうがいをする等の原因で血の塊がとれてしまうと、治りが遅くなりますのでご注意ください。

痛みについて

痛み止めのお薬でコントロールします。
簡単な抜歯のケースは1,2日、難症例の場合は1~2週間程度続きます。

腫れについて

腫れる場合は、抜歯の翌日または翌々日にピークを迎えます。
患者さんの多くは、マスクで対処しているようです。腫れがひどい状態が続く場合はご連絡ください。

食事について

術後は、3~4時間あけて食べられます。
おかゆ・うどん・ゼリーなど柔らかい食事をとるようにしてください。

術後の経過をよくするために

抜歯をするときに炎症が起きていると痛み・腫れが大きくなります。基本的には、歯の炎症がない状態で抜歯します。
また、当日の体調を整えましょう。
風邪や睡眠不足、過労などは抜歯の予後に影響します。

患者さんの「怖い・痛い」に寄り添います

当クリニックでは、「患者さんに寄り添う」ことを大切にしています。
抜歯で不安なこと・不明なことは、担当スタッフまで質問してください。情報が十分にあることで、不安な気持ちが減ることもあります。
痛みについては、麻酔や術後のお薬でコントロールしていきますので、ご相談ください。
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