「詰め物・かぶせ物が外れた」
まず最初にすべきこと
歯医者にかかる
詰め物やかぶせ物が外れたら、外れたものを持って歯医者にかかりましょう。
外れたものを紛失してしまった場合は、それでもかまいません。
予約の電話の際には、詰め物やかぶせ物が外れたことを伝えましょう。
早めの予約が可能かもしれません。
応急処置の注意点
接着剤でつけることは絶対にしないでください。
旅行先で外れた場合は、旅行先の歯科クリニックに応急処置を依頼するという手もあります。
見た目が気になる方は、マスクを使うとよいでしょう。
なるべく歯を使わない
詰め物やかぶせ物が外れてしまった歯は、強度がおちています。その歯で噛まないようにしましょう。
お口を清潔に
詰め物やかぶせ物で守られていた部分が露出し、細菌が侵入しやすい状況です。
できるだけお口の中を清潔に保つようにしましょう。食後は歯磨きをするか、難しければ水で口をすすぎましょう。
たとえば1か月放置してしまうとどうなるのか
なかなか忙しくて放置してしまう患者さんもいますが、歯科医師としてはお勧めはできません。その理由を紹介します。
歯が折れてしまう可能性
削った部分は歯が弱くなっています。
神経を抜いている歯は、さらに弱くなっています。
詰め物やかぶせ物が外れてしまった歯ではなるべく噛まないようにしましょう。
むし歯が神経まで到達する可能性
かぶせ物が外れた場合は、隣の歯との間にすき間ができてしまうため、その部分から歯が動いてしまう可能性があります。
その歯自体だけでなく、隣や反対側の歯が動くこともあります。
歯が動いてその後の治療が複雑になり、治療費も高くついてしまいます。
咬合の悪化により不定愁訴がでることもあります。
詰め物・かぶせ物の外れる原因
歯の詰め物やかぶせ物は何故とれるのでしょうか。
1. 一番多い原因はむし歯
詰め物やかぶせ物の下がむし歯になるケースです。
特に保険の銀歯は10年以内にむし歯になることが多いといえるでしょう。
理由は歯と銀歯の間を埋めるセメントが劣化することで、わずかに隙間ができて、むし歯が再発するためです。
2. 強い咬み合わせ
歯ぎしりや食いしばりなどが原因で、歯に力が加わると、詰め物やかぶせ物が外れる・割れる・欠ける場合があります。
歯ぎしりや食いしばりとは、上下の歯を無意識で強く噛み合わせてしまう症状で、ストレス・性格・飲酒や喫煙・特定の病気が原因といわれています。
歯ぎしりや食いしばりが強い人にはマウスピース治療が効果的です。
3. 咬み合わせの経年変化
咬み合わせは様々な要因で変化します。
詰め物やかぶせ物をいれた時にはちょうどバランスがとれていても、咬み合わせが変化して強く当たるようになれば、それが原因で詰め物やかぶせ物が外れることもあります。
4. 材料の劣化
詰め物やかぶせ物が劣化してしまう場合もあります。
また接着剤の経年劣化により、接着する力が弱まることで詰め物やかぶせ物が外れる場合もあります。
5. 治療時の咬合調整が不十分だった
詰め物やかぶせ物の治療から間もなく外れてしまった場合は、治療時に咬み合わせの調整が不十分だったことがあり得ます。
治療してもらった歯科クリニックにかかるとよいでしょう。
当クリニックでの詰め物・かぶせ物の治療
心斎橋E-Style歯科クリニックでは、「患者さん生涯の治療回数がなるべく少なくなるように」をコンセプトに治療をします。
詰め物とかぶせ物が長持ちするように治療プランを提案しています。
詰め物とかぶせ物の材料選び
詰め物やかぶせ物の材料により
- 再度むし歯になる可能性
- 硬さ(反対側の歯との相性)
- 劣化しやすさ
- 壊れやすさ
- 割れやすさ
などが異なります。
材質選びは治療の予後に大きく関わることなので大事です。患者さんには複数の選択肢と十分な情報をお話しして、最終的には患者さんご自身に決めて頂いています。
患者さんの身体的負担が少ない治療
当クリニックでは、治療する歯だけでなく、お口全体を診察しています。
お口全体をみて、患者さんの咬み合わせ状況などを診なければ、長持ちする詰め物やかぶせ物を治療していくことは難しいからです。
患者さんのお口や歯にあった適材適所の治療をしています。
予防処置も重要です
詰め物やかぶせ物の治療が終わった後も、定期的に予防処置(検診)に通院している方の方が、詰め物やかぶせ物が外れづらい傾向があります。
理由は
- むし歯になりづらいお口の環境を保てること
- 咬み合わせのアンバランスを治療できること
などがあります。
詰め物・かぶせ物の治療も大切ですが、その治療が終わった時こそが予防処置の始まりです。
セラミック治療
セラミックは、詰め物やかぶせ物が歯と密着して一体になるため、むし歯になりづらい材料です。
保険は効かず自費診療となりますが、再治療までの期間が長いことから、長期的な視野でみると体にもお財布にも優しい材料と言えるでしょう。
当クリニックでは、他の保険適用の材料も含めて治療プラン提案しています。
まずは早めに診察を
何はともあれ、詰め物やかぶせ物がとれている状態は、傷が開いているようなもので、むし歯が進行しやすい状態です。
早めに行きつけの歯科クリニックにかかりましょう。